日本医師会ではこれまで、オンライン診療における診断や処方の危険性についても主張してきましたが、この非常事態の下、患者さんや医療従事者の感染を防止し、地域医療の崩壊を避けるための特例中の特例であり、例外中の例外であるとの認識のもと、期間限定で適応を緩和する見解を示しました。
 そもそも当院は耳鼻咽喉科(検査や処置ならびに手術が診療の根幹となる)という診療科の特性上、オンライン診療(電話または電子通信機器による相談を含む)はそぐわないという理念のもと、その導入を見合わせておりましたが、この国難に際し、患者さんの状況が把握確認できる場合に限り、電話対応であっても診療行為に準ずるであろうとする方針を選択いたしました。これから申し述べます内容をご留意の上、お問い合わせ下さい。

 オンライン診療は自宅にいながらにして診察も処方も受けられるシステムですが、決してネット通販のように早くて便利なものではありません。保険証の確認にはじまり、処方箋の交付からくすりの受け取りに至るまで、かなりの時間と手間を要します。したがいまして、「今困っている」「すぐに治したい」という急性疾患に対するニーズには不向きであると考えます。また、くすりの受け取りに際しては、医療機関から皆様のお宅に処方箋を送付するにせよ、あるいはあらかじめ連絡を受けている院外薬局に皆様が出向くにせよ、薬剤師との対面指導をはじめ、何らかのやり取りは必要となり、結局人と接することなく、くすりを受け取ることはまず不可能であると思われます。したがいまして、当院と電話を介してご相談いただいた場合におきましても、保険証をご持参の上、直接ご来院いただくことをお願い申し上げます。ご心配であればくすりと会計を準備する間は屋外でお待ちいただいても結構です。当院は院内処方ですので、ネット環境を介した個人情報や金銭のやりとりがなく、より確実で安全かつ迅速にくすりをお渡しできることが最大のメリットであると考えております。
 この非常事態が速やかに終息し、医療本来の姿を取り戻すべきと考えておりますが、それまでの期間、私たちなりに皆様のお役に立てましたら幸いです。なお、当院の院内処方には限りがあり、ご希望の処方が当院にストックされていない場合は院外薬局をご案内することもございますので、あらかじめご了承ください。